专利摘要:
非晶質および半晶質のポリマーから選択される少なくとも1種の熱可塑性ポリマー(P)をベースとする組成物の平板構造体(5)を連続的に押出加工する工程(1)と;工程(1)によって生じる平板構造体(5)を、有孔三次元構造体の形態で加工する工程(2)と;−有孔三次元構造体を、構造体の側面の両端に適用される2対のジョー(6,6')を含む把持手段を使用して構造体の両側面で把持する工程であって、各対は構造体に制御された圧縮比を適用するために互いから所定の距離でそのジョー(6,6')を有する工程(3)と;−押出し方向に対して垂直な方向に2対のジョー(6,6')を互いに対して相対的に移動させることによって、および同一対のジョー(6,6')間の距離を一定にしておくことによって、有孔三次元構造体を延伸させる工程(4)とを含む、プラスチック系有孔三次元構造体を製造するための方法。
公开号:JP2011511873A
申请号:JP2010546306
申请日:2009-02-10
公开日:2011-04-14
发明作者:クロード・デヘノー;ドミニク・グランジャン
申请人:ソルヴェイ(ソシエテ アノニム);
IPC主号:C08J9-00
专利说明:

[0001] 本発明は、プラスチック系有孔三次元構造体を製造するための方法に関する。本発明は、また、この方法を実施するための装置に関する。]
背景技術

[0002] (自動車、構造工学、造船など)多くの産業において望まれている1つの要求事項に、使用する構造体の機械的性質/重量比を最適化させることがある。この目的、特にプラスチック構造体の軽量化を達成しようとして数多くの方法が開発されてきた。それらの方法のほとんどのものでは、巨視的な空洞(固体または溶融流れを組み合わせて、「ハニカム」構造体と称される空洞構造体を形成させる)を機械的に形成させる方法か、あるいは、ガスを放出または膨張させることにより微視的な気泡を物理的に形成させる方法(物理的または化学的発泡剤を使用した膨張または発泡)かのいずれかを用いている。それら2種のタイプの方法を組み合わせたものも考えられる。]
[0003] プラスチック系の組成物の連続押出し法によって空洞構造体を製造するための方法は、特許文献1および特許文献2に提案されており、これらの内容を、参照により本明細書に援用するものとする。特許文献1および特許文献2に記載された方法によって得られたすべての空洞構造体の曲げモジュラスは、長手方向(「流れ」方向、押出し方向に平行)よりも横断方向(押出し方向に垂直)の方が実質的に高くなり、そのため、ある種の用途に対するそれらのメリットが限定される。]
[0004] 特許文献3に記載された方法は、その内容を、参照により本明細書に援用するものとし、より等方性の強い性質を有するプラスチックをベースとした異方性空洞構造体を得ることを特に可能とすることよってこの欠点を克服することを目的とするが、この構造体は、公知の空洞構造体よりも低密度である。この方法は主として以下の工程を含む:
少なくとも1種の非晶質または半晶質の熱可塑性ポリマーをベースとする組成物の平行な薄板を、複数の平行なスロットを含むダイを通して連続的に押出加工する工程(a)と;
そのダイを出たところで、2枚の隣り合った薄板の間の空間に、流体の注入と真空引きとを順次に交互に実施し、同じ薄板の両面において、その一方が流体の作用にさらされ、もう一方が真空引きの作用にさらされるようにすると共に、その次の交替では、その逆になるようにし、それによってその薄板に変形を起こさせ、それらを対として接合させて、押出し方向にほぼ平行な面に空洞構造体を成形させる工程であって、空洞構造体を構成している空洞は、その押出し方向に対して垂直に延在している工程(b)と;
工程(b)において得られた空洞構造体を、押出し方向に対して垂直に延伸させる工程(c)。]
[0005] この方法を実施することは、工程(b)を実施した後に、さらに熱コンディショニング工程(b2)を含み、その工程(b2)の間に、得られた空洞構造体を、熱可塑性ポリマーが非晶質である場合には、そのガラス転移温度をTgとしたときに、Tg≦T1≦Tg+40℃となるような温度(T1)とするか、または、熱可塑性ポリマーが半晶質である場合には、その融点をTmとしたときに、Tm≧T2≧Tm−50℃となるような温度(T2)とする。]
[0006] この方法の工程(c)で実施される延伸操作は、空洞構造体をその側面の両端でスプリングによってつかむジョーが取り付けられたチェーンの系からなっており、前記空洞構造体を移動させている間に、その空洞構造体が工程(b2)において設定された温度に到達するとすぐにそれらが離れていく従来の延伸ライン上で通常実施されている。しかし、これらのジョーの操作は、厚い空洞構造体の延伸には適していない。確かに、空洞構造体を保持するための力は弱いが、この種のジョーによって及ぼされるクランプ力は、特に前記構造体に対して外側にあるジョーの側面にわずかな膨れを生成することによって、工程(b2)の間に空洞構造体の端部を押しつぶし、それを変形する。ジョーのこの従来の操作は、閉止力が構造体の厚みに比例するので、厚い空洞構造体の成形により適していない。]
先行技術

[0007] 欧州特許第1 009625号明細書
仏国特許出願公開第2889189号明細書
国際公開第2007/110370号パンフレット]
発明が解決しようとする課題

[0008] 本発明は、これらの問題点を解決することを目的とし、先行技術のものより厚い有孔三次元構造体、特に異方性空洞構造体を、それらの側面の両端が変形することなく得ることを可能にする。]
課題を解決するための手段

[0009] したがって、本発明は、主として、プラスチック系有孔三次元構造体を製造するための方法に関し、その方法は、以下の工程を含む:
非晶質および半晶質のポリマーから選択される少なくとも1種の熱可塑性ポリマー(P)をベースとする組成物の平板構造体を連続的に押出加工する工程(1)と;
工程(1)によって生じる平板構造体を、有孔三次元構造体の形態で加工する工程(2)と;
有孔三次元構造体を、構造体の側面の両端に適用される2対のジョーを含む把持手段を使用して構造体の両側面で把持する工程であって、各対は構造体に制御された圧縮比を適用するために互いから所定の距離でそのジョーを有する工程(3)と;
押出し方向に対して垂直な方向に2対のジョーを互いに対して相対的に移動させることによって、および同一対のジョー間の距離を一定にしておくことによって、有孔三次元構造体を延伸させる工程(4)。]
図面の簡単な説明

[0010] 適切な押出装置によってAで供給されるプラスチック系有孔三次元構造体の二軸配向に好適な連続延伸ユニットの全体の平面の概略図である。
図1に概略的に表した把持手段の実際的な実施態様の詳細図である。] 図1
実施例

[0011] 本明細書においては、「非晶質ポリマー」という用語は、それを形成しているマクロモレキュールが主として乱れた配列を有している各種の熱可塑性ポリマー(P)を意味していると理解されたい。別の言い方をすれば、この用語は、30重量%未満、好ましくは10重量%未満の結晶相(すなわち、示差熱分析(DSC)測定したときに、溶融吸熱を特徴とする相)を含む各種の熱可塑性ポリマーを意味していると理解されたい。]
[0012] 本明細書においては、「半晶質ポリマー」という用語は、大部分において、それを形成しているマクロモレキュールが化学的および幾何学的に整った配列を有している、各種の熱可塑性ポリマー(P)を意味していると理解されたい。別の言い方をすれば、この用語は、30重量%を超える、好ましくは50重量%を超える結晶相(すなわち、示差熱分析(DSC)測定したときに、溶融吸熱を特徴とする相)を含む各種の熱可塑性ポリマーを意味していると理解されたい。]
[0013] 熱可塑性ポリマー(P)に付随する2つの特性温度が存在するが、それらは、ガラス転移温度(Tg)と溶融温度(Tm)である。Tgは、その温度以下では、ポリマー物質が硬度および剛性を含め、いくつかの無機ガラスの性質を有する温度である。Tgよりも上では、そのポリマー物質は、可塑性または弾性の性質を有し、それはゴム状態またはエラストマー状態と呼ばれる。Tmは、非晶質ポリマーの場合には流動温度とも呼ばれるし、半晶質ポリマーが問題の場合には直接的に融点とも呼ばれる。Tm(むしろ実際は、ある温度ゾーンまたは温度範囲である)においては、ポリマー物質の固体要素と溶融要素との間の平衡が存在し、そのためにこの温度範囲においては、後者の物質はむしろ粘稠な液体である。]
[0014] そのTmが分解温度よりも低い各種の熱可塑性ポリマーまたはコポリマーを、本発明による方法の中で使用することができる。少なくとも10℃を超えるような溶融温度範囲を有するような合成熱可塑性プラスチックが特に適している。そのような物質の例としては、その分子量が多分散性を有するようなものが挙げられる。]
[0015] 特に、ポリオレフィン、ポリハロゲン化ビニル(たとえば、PVC)もしくはポリビニリデンハライド(たとえば、PVDF)、熱可塑性ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリビフェニルジスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルスルホン、ポリビフェニルエーテルスルホンおよびポリイミドエーテルスルホンなどのスルホン化芳香族ポリマー、ならびにこれらのポリマーのブレンド物、ポリケトン、ポリアミド(PA)、ならびにそれらのコポリマーを使用することができる。ポリオレフィン[特にポリプロピレン(PP)およびポリエチレン(PE)]、ポリフェニルスルホン、PA、PVCおよびPVDFが所定の良好な結果を与える。]
[0016] 本発明による方法において使用される、少なくとも1種の熱可塑性ポリマー(P)をベースとする組成物(以後においてはもっと簡略化して「組成物」とも呼ぶ)は、単一のポリマーから、ポリマーもしくはコポリマーのブレンド物から、またはポリマー物質と各種の添加剤(安定剤;可塑剤;無機、有機および/もしくは天然もしくはポリマー充填剤、など)のブレンド物から形成させることができる。この組成物は、たとえば発泡、配向などの各種の処理をすることができる。膨張されるかまたは発泡された空洞構造体の製造を可能とするために、発泡剤を存在させてもよい。本発明のこの変形における発泡剤は、各種公知のものであってよい。それは、「物理的発泡剤」、すなわち加圧下にプラスチックに溶解させたガスであって、プラスチックが押出機から押し出されると、そのプラスチックを膨張させる。そのようなガスの例としては、CO2、窒素、水蒸気、ヒドロフルオロカーボンもしくはHFC(たとえば、87/13重量%のCF3−CH2F/CHF2−CH3混合物、Solvay社によってソルケーン(SOLKANE)(登録商標)XG87という名称で販売されている)、炭化水素(たとえばブタンおよびペンタン)、またはそれらの混合物が挙げられる。それはさらに「化学的」発泡剤であってもよい、すなわち、プラスチックの中に溶解または分散させた物質(または物質の混合物)で、温度の影響を受けて1種または複数のガスを放出して、それがプラスチックの膨張を起こさせるために使用される。そのような物質の例としては、たとえば、アゾジカルボンアミドならびに、重炭酸ナトリウム/クエン酸混合物が挙げられる。後者が良好な結果を与える。]
[0017] 本発明のこの変形による方法において使用される発泡剤の量は、特に、その特性、存在しているポリマーの性質(特に動粘度)、および所望する最終的な目的に合わせて最適化しなければならない。一般的には、その含量は0.1%以上、好ましくは0.5%以上、またはさらには1%以上である。]
[0018] 上に列記されたポリマーには、後者と相溶性があるかまたはない他のポリマーを添加してもよいし、また任意成分の可塑剤に加えて、ポリマーを加工する際に通常使用される添加剤、たとえば内部および外部潤滑剤、熱安定剤、光安定剤、無機、有機および/または天然充填剤、顔料などが含まれていてもよいということは理解されたい。]
[0019] 本発明による方法を実施することは、工程(1)の間に、上記定義したような組成物を有する平板構造体を連続的に押出加工することを含む。この平板構造体は、例えば、ダイを通して押出加工してもよく、そのダイは以下、ダイ(f)と称し、例えば、非常に広い平板プラスチック系構造体を製造するために使用されるダイであり、その構造体は2006年12月7日に公開された国際公開第2006/128837号パンフレットに記載されており、その内容を、参照により本明細書に援用するものとする。]
[0020] 一般的には、これらのダイ内で、流れ面および流れ方向に垂直な方向での溶融された組成物の流出スロットの全長は、1メートルより大きく、2メートルまたはさらには3メートルより大きくてもよく、したがって非常に広い平板構造体を容易に成形することが可能となる。]
[0021] 溶融された組成物の流出スロットの幅(流れ方向に平行な方向の流れ面の寸法)に関して言えば、それは、一般的にはほぼ1mm程度、またはさらには1cm程度である。しかし、それは、一般的には20cm未満であり、通常5cm未満である。]
[0022] 本発明による方法を実施することは、次いで、工程(1)によって生じる平板構造体を有孔三次元構造体の形態で加工する工程(2)を含む。平板構造体は、上記ダイ(f)のスロットを出て、エンボスロール、研磨ロール、カレンダーロールなどの各種公知の適切な再加工システムによって最終成形のためにそれ自体加工してもよい。ダイ(f)は、また、例えば、厚みが0.2〜20mmである平板を製造することが可能な目盛り付き開口などの他の成形手段と関連してもよく、その成形手段を供給していてもよい。]
[0023] 上記ダイ(f)は、以下に「上流側ダイ」とも称し、成形手段を供給してもよく、以下においてはもっと簡略化して「下流側ダイ」と呼び、溶融された平板構造体と、上流側ダイと、下流側ダイとが、次いで協働して、プラスチック系の三次元構造体を成形するための装置を構成する。この装置の最も一般的な構成においては、溶融されたプラスチックからなる非常に広い平板構造体は、上流側ダイ(f)のスロットを通して供給され、物質を三次元構造体に成形するための下流側ダイを供給する。本明細書においては、語句「三次元構造体」は、三次元を備えた各種のプラスチック構造体を意味するものと理解されたく、そのプラスチック構造体は、本発明による装置内で下流側ダイの機能を果たす適切な形状を備えた任意のダイによって供給される。この三次元構造体は中空体も含んでいてもよく、中空体は、一緒に結合され、それから生成された平板構造体の平面に平行に配置されている。]
[0024] 本明細書においては、語句「三次元構造体」は、3つの特性寸法(「厚み」、「幅」および「長さ」)を通常有し、特性寸法のうちの1つ(「厚み」)は、他の2つ(「幅」および「長さ」)より小さく、特に、3番目の寸法(「長さ」)より相当小さい構造体を意味するものと理解されたい。]
[0025] 本明細書においては、語句「有孔三次元構造体」は、さらに、複数のオリフィス、穿孔、流路または溝によって適切に穿孔された三次元構造体を意味するものと理解されたく、それらの軸は、前記構造体の「幅」および「長さ」寸法に実質的に垂直である。]
[0026] 1つの好ましい実施態様の変形によれば、本発明の方法の工程(2)で加工した有孔三次元構造体は、ある空洞から他の空洞に実質的に平行な任意の断面および壁を有する隣接する空洞(本明細書においては、さらに簡略化して「空洞」とも称する)と結合して組み合わせた空洞構造体である。]
[0027] 用語「空洞」は、各種断面、ほぼ円形、長円形、楕円形または六角形の断面を有し、ある空洞から他の空洞に実質的に平行な壁を備えた開空洞または閉空洞を意味するものと理解されたい。]
[0028] 好ましい実施態様の変形による本発明の方法を実施することは、空洞を結合して組み合わせる形態で空洞三次元構造体を加工することを目的とし、工程(2)で、複数の平行なスロットを含む下流側ダイを通して、少なくとも1種の熱可塑性ポリマー(P)をベースとする組成物の平行な薄板を連続的に押出加工することを含む。これを実施するために好適な押出装置の例は、特許文献1および特許文献2に記載されており、それぞれの内容を、参照により本明細書にこの目的で援用するものとする。]
[0029] 特許文献1に記載されている装置には、それぞれ薄板を連続的に成形することを目的としたいくつかの平行スロットからなるコートハンガーダイの下流に溶融された組成物を供給する押出機が含まれていて、それぞれのスロットが、2つの部分に切り分けられ、それぞれの中に溝を切り込まれた断熱材料製のコーンの形状になっている。]
[0030] 特許文献2に記載された装置は、基本的に以下のものを含む:
(A)接合されるべき、溶融された組成物の薄板を成形するためのナイフに溶融された組成物を供給する下流側シートダイ;
(B)接合されるべき、溶融された組成物の薄板を成形することを可能とする、複数のナイフ;それらのナイフは一般的に、垂直、平行、ほぼ等距離で離れている面に配置される;それらの間隙によって、溶融された組成物の流れ方向に、先細の第一の部分と、その後に実質的に直線的な部分とを有する流路が画定されるが、後者はそのダイのそれぞれの構成スロットの側壁を形成している。]
[0031] 本発明の方法の工程(2)を実施するためにどのような押出装置が使用されるにしても、この工程は、その好ましい実施態様の変形によって、その下流側ダイを出たところで、2枚の隣り合った薄板の間の空間に、流体(F)の注入と真空引きとを順次に交互に実施し、同じ薄板の両面において、その一方が流体(F)の作用にさらされ、もう一方が真空引きの作用にさらされるようにすると共に、その次の交替では、その逆になるようにし、それによってその薄板に変形を起こさせ、それらを対として接合させて、押出し方向にほぼ平行な面に空洞三次元構造体を形成させるが、その構造体を構成する空洞は、その押出し方向に対して垂直に延在していることを含む。]
[0032] 工程(2)の好ましい実施態様の変形の実際的な実施態様も特許文献1および特許文献2に記載されている。]
[0033] その流体(F)が、方法において成形する空洞構造体のための冷却剤、特に水である場合には、特許文献1に記載されている実施態様が好ましい。このことは、ダイのそれぞれのスロットのそれぞれのコーン形状の部分に切り込まれた、それぞれの溝が、順次に、真空源および冷却剤源に接続されるということを意味している。空洞三次元構造体の成形は、ダイのコーン形状の部分に相補的な円錐状の部品からなり、その厚みを調節できるように、ダイの上に垂直に、すなわち形成されるべき構造体の空洞の方向に取り付けられた、2つの成形アセンブリーを介して実施される。その2つの成形アセンブリーが、それらの外表面によって、空洞に対して垂直な空洞構造体の2つの面の支持ゾーンを画定している。それらの表面が、ダイの出口から空洞構造体を成形および冷却するチャンバーに向かって収斂しているが、このチャンバーは長方形の横断面を有する筒状であって、後者の空洞の方向に、得るべき構造体の高さと等しい高さを有し、その構造体の幅に等しい幅を有している。ポンプを用いて流体をそれから抜き出す冷却剤タンク、真空ポンプ、および、それら2台のポンプとさらには、それを薄板の両面に位置する各種の区画に結合させるためのネットワークとに結合され、それぞれの区画を真空源および冷却剤源と順次に結合することを目的とした分配器が、その装置を完成させて、この実施態様を実施することが可能となる。]
[0034] その流体(F)がたとえば、不活性ガス、不活性ガスの混合物、または空気のようなガスである場合には、特許文献2に記載されている実施態様が好ましい。組成物を押出加工するための装置においては、一般的には、その前面が、断熱材料のシートを用いてコーティングされていてもよい垂直なナイフによって区画されたスロットを含むダイの前面に置かれた、金属ブロックの形態である、2つの短いサイジングユニットの存在が必要となる。それらのサイジングユニットは、ダイスロットの両側、すなわち1つはそれらの上に、もう1つはそれらの下に置かれる。それらは一般的には、押し出される薄板の高さ、従って最終的な空洞三次元構造体の高さを画定させるために、垂直に逆の方向に移動させることが可能である。]
[0035] 2つのチャンバーが、これらのサイジングユニットのそれぞれに切り分けられて、それからチャンバーが管状の溝で開始されて、ダイスロットの間の空間の近く、したがって本発明による方法を実施している場合ならば、押出加工された薄板の間の空間の近くに突き出た、一般的には円状のオリフィスで終わっている。]
[0036] それらのサイジングユニットのそれぞれの、各チャンバーが、真空ポンプ回路に、または圧縮ガス回路に交互に接続される。したがって、2枚の隣り合って押出加工された薄板の間の空間に、圧縮ガスの注入と真空引きとを順次に交互に実施し、いずれか1つの薄板の両面において、その一方が圧縮ガスの作用にさらされ、もう一方が真空引きの作用にさらされるようにすると共にその次の交替では、その逆になるようにし、それによってその薄板に変形を起こさせ、それらを対として接合させて、押出し方向にほぼ平行な面に、空洞構造体を形成させるが、それを構成している空洞は、その押出し方向に対して垂直に延在している。]
[0037] それぞれのサイジングユニットを、Tstructよりは低いが、(Tstructマイナス80℃)よりは高い、好ましくは(Tstructマイナス50℃)よりは高い、さらには(Tstructマイナス25℃)よりは高い温度に設定するのが好ましいが、ここでTstructは構造温度(structural temperature)であって、それは、その組成物が非晶質ポリマーを含む場合ならばTgに、その組成物が半晶質ポリマーを含む場合ならばTmに相当する。]
[0038] この実施態様に従って、ガスを加熱すればよい。ガスの温度は、好ましくは(プラスチックの加工温度(Tme)マイナス100℃)以上、好ましくは(Tmeマイナス50℃)以上、さらに好ましくは(Tmeマイナス20℃以上)である。]
[0039] 特許文献2に記載されている発明による方法の工程(2)についての実際的な実施態様を、ポリオレフィンおよび非晶質熱可塑性ポリマー(P)に適用するのが好ましく、それらの加工温度(すなわち、空洞構造体に加工されるためにそれらが押出加工される温度)における動的溶融粘度(通常レオゴニオメータ上で、剪断応力および歪みを測定することにより測定される)が、0.1rad/秒の角速度で、2000Pa・s未満、好ましくは1000Pa・s未満である。それらのポリマーがさらに、60℃未満、好ましくは50℃未満の、通常(ISO 11357−2標準規格に従って)DSCによって測定されるTgを有しているのが好ましい。]
[0040] 先に述べた定義および限度に適合する非晶質ポリマーを非限定的に挙げれば、熱可塑性エラストマーおよびそのブレンド物;熱可塑性ポリエステル、ならびに塩化ビニルから誘導されるホモポリマーおよびコポリマー、ならびにそれらのブレンド物がある。]
[0041] 特許文献2に記載されている発明による方法の工程(2)についての実際的な実施態様は、好ましくは、溶融粘度(加工温度で、0.1rad/秒で測定した)が、2500Pa・s以上、好ましくは3000Pa・s以上である熱可塑性ポリマー(P)に適用される。この実際的な実施態様はさらに、その半晶質または非晶質成分ポリマー(P)が、80℃に達するかそれを超えてもよいが、好ましくは約40〜約60℃の間のガラス転移温度(Tg)を有している組成物に有利に適用される。この実際的な実施態様はさらに、先に述べたように、膨張されるかまたは発泡された空洞構造体を製造することを可能とする、発泡剤を含むプラスチック組成物の場合にも良好な結果を与える。]
[0042] 好ましい実施態様の本発明による方法の工程(2)のための操作条件は、特に、そのプラスチック系組成物の性質に適合させる。ダイ出口の下流におけるこの組成物の温度を調節して、重力による変形を起こさせることなく、空洞を接合させたり、適切であるならばその組成物を膨張させたりするようにすることを特に守るべきである。さらに、交互の加圧と真空の値、さらにはサイクルの時間を調節して、その接合が最適化されるようにすることも特に守るべきである。実際のところ、0.5相対バール以上、または1.5バール以上の圧力を使用するのが好ましい。この圧力は一般的には、6バール以下、または4バール以下、さらには2バール以下である。真空に関して言えば、それは一般的には100絶対mmHg以上、さらには400mmHg以上である。最後に、(加圧/真空交替の)サイクルの時間は一般的に、0.3秒以上、0.4秒以上、好ましくは0.5秒以上である。この時間は、好ましくは3秒以下、または2秒以下、さらには1秒以下である。]
[0043] 本発明による方法を実施するということは、工程(2)を実施した後、および工程(4)の実施の前および/または間に、工程(2)で得られた有孔三次元構造体を、
熱可塑性ポリマー(P)が非晶質である場合には、そのガラス転移温度をTgとしたときに、Tg≦T1≦Tg+40℃、好ましくは(Tg+10℃)≦T1≦(Tg+35℃)となるような温度(T1)とするか、または、
熱可塑性ポリマー(P)が半晶質である場合には、その融点(ASTMD3417標準規格に従って測定したもの)をTmとしたときに、Tm≧T2≧Tm−50℃、好ましくはTm−10℃≧T2≧(Tm−40℃)となるような温度(T2)とする、工程(3')を含んでいてもよい。]
[0044] 従来の加熱条件、例えば、本明細書において(b2)と称する工程を説明するための特許文献3に記載された条件は、一般的には急速な熱交換に有利でなく、したがって、本発明の方法によって得ることが可能なような厚い空洞三次元構造体を製造するのに特に好適であるということはない。]
[0045] したがって、本出願人は、本発明のこの変形による方法の工程(3')を実施する間に一般的に存在する加熱条件を改良することを試みた。この目的のために、例えば、有孔三次元構造体の加熱を、前記構造体に熱風の流れを直接適用するによって炉内で実施してもよく、その直接適用は、構造体を押出加工し、成形した後に続ける。空気は抵抗器を通ることによって加熱され、ファンなどの装置によって循環されてもよい。空気は、例えばノズルによって構造体に吹き付けてもよい。これらのノズルは平らであってもよく、前記構造体と等しい幅を備え、熱風流量がどの時点でも同じであるように、端部から中心への厚みの輪郭が制御される長方形の断面を有していることが好ましい。確かに、目的は、炉内の熱の非対称性に対応するために、局所的にハニカムを加熱することである(例えば、ジョーのマイナスの効果)。]
[0046] 三次元構造体の側面の両端の温度が、把持手段(後に記載する)の近接性により、より多くの(またはより少ない)熱を消費することを必要とする場合、扁平ノズルの両端での空気流量を、流動領域の適切な形状によって、ノズルによって供給される平均空気流量に対して増加(または減少)させてもよい。このように、炉の各ポイントで所望の横断温度プロファイルに応じて各扁平ノズルの輪郭をそれぞれ描いてもよい。]
[0047] 扁平ノズルの数は、厚み、およびおそらく加熱される有孔三次元構造体の幅に依存する。]
[0048] 空気は、炉の上側にある溝によって排出、リサイクルさせてもよい。]
[0049] 赤外線(IR)放射または通気によって加熱された従来炉による加熱に比較して、上記のような装置(構造体に熱風の流れを直接吹き付ける)の利点は次のとおりである:
対流によって有孔三次元構造体の全体厚みの加熱;
三次元構造体の製造速度と適合する急速な熱移動;
以下に記載される本発明による方法の後の工程(4)でさらに延伸を確実にする構造体の全幅にわたる調節可能な均一加熱。]
[0050] 本発明による方法は、この熱風吹込装置の代わりにまたはそれに加えて、構造体を延伸する前および/または間に、構造体を加熱するために電気加熱板を使用してもよい。]
[0051] 好ましい実施態様では、使用する熱コンディショニング手段(炉)は、炉の軸に垂直な任意の平面では、温度が前記平面上の平均温度と5℃、好ましくは3℃、さらに好ましくは1℃を超えて変化しないようになっている。]
[0052] 本発明による方法は工程(4)を含み、この工程においては、有孔三次元構造体は上記に説明したように任意に熱的にコンディショニングされ、横方向に延伸させる、すなわち押出し方向とは垂直の方向に延伸させる。本発明の範囲は、順次の工程(1)および(2)に従って連続的に製造された空洞構造体を、まず保管または保存して、その後でそれを、工程(3)および工程(4)にかけるという方法にも拡張される。最後に、本発明の範囲はさらに、工程(4)の際に、順次にまたは同時に、横方向の延伸(押出し方向に対して垂直)と長手方向の延伸(押出し方向に対して平行)とを実施する方法にも拡張される。]
[0053] 工程(4)においてどのような実際的な実施態様が用いられるにしても、有孔三次元構造体が工程(4)においてかけられる横方向の延伸比は、延伸後の空洞構造体の最終的な有効幅の、最初の幅に対する比率として表して、少なくとも1.2/1、好ましくは少なくとも1.5/1、特には少なくとも2/1、さらには少なくとも2.5/1である。]
[0054] 本発明による方法の基本的な1つの特徴は、有孔三次元構造体の横方向の延伸に使用される手段を選択すること、さらに詳しくは把持手段(複数対のジョー)を選択および調節し、前記構造体のその側面の両端に適用されて、この横方向の延伸をもたらすことにある。]
[0055] 公知の延伸方法のように、少なくとも2対のジョーおよび好ましくはエンドレス・チェーンに取り付けられたいくつかの対のジョーを含む把持手段によって、有孔三次元構造体を水平方向に保持し、そのエンドレス・チェーンは、工程(3)の後に、処理方向(横断方向)に垂直な方向に前記構造体を変形する目的で、互いに水平方向に離れていく。しかし、本発明の方法の独創性は、前記三次元構造体のその側面の両端に、限定するが十分な制御圧力をかける把持手段を使用することにあり、その圧力は、このように、押しつぶすことなく(すなわち、座屈を引き起こす/つぶすことなく)、有孔三次元構造体に締め付ける(保持する、把持する)ことを可能にする。]
[0056] この目的においては、構造体を把持するために構造体の外側端部の両側面に圧力をかける同一対のジョー(すなわち、構造体と接触することを目的とした1つの平面を一般的に有する各種形状の部分)は、それらを離す距離を制御することができる、すなわち、延伸操作全体にわたって維持される所定値(以下に説明する)に調節することができるように設計されている。]
[0057] 実際には、同一対のジョー間の距離を、構造体の側面の両端の厚みを延伸前のそれらの厚みの3分の1未満に、好ましくは、延伸前のそれらの厚みの5分の1未満に、最も特に好ましくは延伸前のそれらの厚みの8分の1未満に低減するようにする。一般的には、すべての対のジョーが同一の離間距離を有することは理解されたい。]
[0058] 得られた有孔三次元構造体は、周囲空気によるか、冷風のジェットを吹き付けるか、水ミストをスプレーするかなどの方法で冷却してもよい。冷風のジェットが好結果を与える。]
[0059] 冷却後に、各種適切な装置たとえば、構造体の余分の厚みを平らにするだけである加熱ローラなどを使用して、有孔三次元構造体の厚みをならしてもよい(空洞構造体を製造するための好ましい変形の場合には、これは、構成空洞の高さを均質にすることを意味する)。動圧(回転するエンドレス・ベルトは加熱され、ハニカムを測定してハニカムに気泡を混入させ;そのような圧力は例えば、PUR(ポリウレタン)からなる発泡パネルを製造する場合に使用する。)を使用することも可能であり、延伸ラインの軸に沿って前進してもよい。これらの装置は、製造に合わせて配置してもよく、または有孔三次元構造体の厚みをならすために不連続的に使用してもよい(バッチ処理)。]
[0060] 得られた三次元構造体を次いで、引取り装置によって取り上げることができ、その速度は、ポストからの出口の速度によって調節される。]
[0061] 引取り装置を出るとすぐに、その最終的な有孔三次元構造体は、リールに容易に巻き取ってもよい。あるいは、特にその接着性を改良する目的で、それを表面処理(たとえばコロナ処理)にかけ、不織布を用いるか、上下の面材を用いてライニングしてもよい。それらの任意操作後、その最終的なパネルを、長手方向および横方向で切断して、所望の寸法のシートとし、貯蔵する。]
[0062] 空洞構造体の製造のための好ましい変形の場合には、本発明の方法によって形成された構造体の空洞の形態は、通常、ほぼ多角形、好ましくはほぼ六角形であり、形成されたその多角形の辺は同じ大きさではない、すなわちそれらの辺の長さが等しくない。]
[0063] これら一般的に六角形の空洞は、通常、その(押出し方向の)長さLの、(押出し面ではあるが、押出しの方向とは垂直な方向の)幅1に対する比率が2.5未満、好ましくは1.5未満、さらには1に等しい。]
[0064] 空洞の長さLは一般的に10mm以上、さらには15mm以上であるが、ただし一般的には30mm以下である。]
[0065] 空洞の壁の厚みに関しては、ベースとなる空洞構造体の壁の厚み、および横方向および場合によっては長手方向の延伸操作によって加えられる延伸比によって調節される。実際には、それは一般的には100μm以上、さらには200または250μm以上である。しかしながら、その構造体を圧迫することとならないように、有利にはそれが1mm以下、さらには0.8mm、好ましくは0.6mm以下である。実際のところその低い方の限度は、製造されるベースとなる空洞構造体を可能とするダイの態様と、使用される延伸比とに依存する。]
[0066] 工程(4)の間に実施される実際的な横方向および場合によっては長手方向の延伸条件は、最終的な有孔三次元構造体について測定した見かけの曲げモジュラス(ISO 1209−2標準規格に従う3点曲げ試験)、押出し方向に対して平行(長手方向)と押出し方向に対して垂直(横断方向の)の比率が、10未満、好ましくは5未満、最も好ましくは2未満、となるように選択するのが好ましい。当業者であれば、見かけのモジュラスの所望の比率に合わせて、それらの実際的な延伸条件を求めるには、いくつかのルーチン的な試験で十分である。]
[0067] 本発明の方法は、その長さを非常に広い範囲にわたって変化させることが可能である空洞構造体を得ることを可能とし、このことは、適合された組成を有する広い範囲のプラスチック系の組成物においてもそうである。]
[0068] 本発明による方法の好ましい変形によって得られた空洞構造体は、建築産業(フロア、軽量天井、パーティション、ドア、コンクリートボックスなど)、家具、包装(側面保護、物体品の包み込みなど)、自動車両(手荷物棚、ドアライニングなど)などにおいて有利に使用される。それらの構造体は、家具および建築において、たとえば、恒久的な避難所(住宅)または一時的な避難所(たとえば硬質テント、人道的避難所など)を建設するのに特に好適である。それらはさらに、スポーツホールのフロアの構成要素としても適している。]
[0069] それらはそのままの形で使用してもよいし、あるいはサンドイッチパネルとして使用してもよいが、後者の場合、それらは面材とよばれる2枚のシートの間に入れられる。後者の変形が有利であるが、この場合、プラスチックに適切な(冷時使用、熱時使用、押出加工直後など)、面材とコアを組み立てるための接合、接着など、またはその他の方法によって、前記サンドイッチパネルを製造することが可能である。前記サンドイッチパネルを製造するための1つの有利な方法は、面材をその空洞を有するコアに接合させることからなる。この目的のためには各種の接合方法が適しているが、電磁線に対して少なくとも部分的には透明である構造体/面材の場合には、電磁線を使用する方法が好結果を与える。そのような方法は、仏国特許出願公開第03/08843号明細書に記載されている(その特許の内容を、参照により本明細書にこの目的で援用するものとする)。]
[0070] 本発明による方法を実施することは、有孔三次元構造体を押しつぶすことなく構造体の側面の両端に対する制限された圧力を確実にすることを可能とする把持手段を含む、すでに簡潔に説明した特定の延伸装置を含み、本発明の他の態様を構成する。]
[0071] そのような把持手段の実際的な例としては、複数対の上下側ジョーが挙げられ、その相対距離は少なくとも1種の機械的ガイドを使用して、調節することができる(好きな値に設定することができる)。好ましくは、これらの把持手段はスプリングを含み、スプリングは、調節可能な機械的ガイド、例えば手動でまたは電気的に制御されるアクチュエーター・システムによって設定される距離まで上側ジョーを下側ジョーから離す(および上側ジョーを下側ジョーに押圧しない)ように使用される。これらのガイドは上側ジョーまたは下側ジョーに作用してもよいが、上側ジョーのみに作用することが好ましく、すなわち、上側ジョーのみが移動可能であり、下側ジョーは固定されている。これらのガイドは、垂直軸に沿ったジョーの移動を確実にする。上側ジョーと下側ジョーの間の距離の調節は、三次元構造体を把持することを可能にしながら延伸する三次元構造体の厚みを最小限にするために、すなわち、より詳細に後に説明するように、三次元構造体がジョーから滑り落ちるのを防ぐために、この距離を固定するように行うことが好ましい。]
[0072] ジョーの構成物質は金属や合成物質であってもよい。一般的には、ジョー自体の表面積を増加させるよりはむしろ延伸ゾーンの単位長あたりのジョーの数を増加させることによって、把持表面積を増加させることが好ましい。確かに、接触領域を、長さ(延伸方向に垂直)を増加させることによって増加する場合、リサイクルされる断片の量は増加される。それは、すなわち、2つのジョー(所定対のジョーの)間の物質が延伸されないということであり、その結果、ジョーの長さを増加させると、従って取り除かれリサイクルされることが好ましい未延伸物質の領域が大きくなり、したがって、ゾーンの単位長当たりのジョーの数を増加させることが好ましい。通常、隣接する2セットのジョー間の距離は、1つのジョーの幅(延伸方向に平行な寸法)の3倍未満であり、好ましくは、この距離は1つのジョーの幅の1.5倍未満であり、最も特には1つのジョーの幅未満である。]
[0073] 場合によっては、アタッチメントに有利に働くためには、延伸温度より低い温度でジョーを調節することが有利である。確かに、加熱の間に物質は軟化し、圧縮力は低下する。したがって、この変形では、ジョーの温度はTgまたはTmより低いことが好ましく、Tg−10℃およびTm−10℃より低いことが好ましく、またはさらにはTm−30℃より低い(TgおよびTmは上記に定義している)。]
[0074] 所定の理論に頼ることによって、本発明の範囲を限定することを決して望むことなく、本出願人は、滑り落ちることなく、押しつぶれることなく有孔三次元構造体の側面の両端が延伸されて、把持手段間にしっかり保持されるために、把持手段から構造体を滑り落とすために前記構造体の長手方向の面に実施することが必要な張力(Fs)は、前記構造体を延伸することによって生成された張力(Ft)より大きいことが望まれることが分かった。言いかえれば、前記構造体が押しつぶれるのを抑えながら、構造体に及ぼされる、引く力によって引き起こされる把持ジョーから構造体が滑り落ちることを妨げることに摩擦力が成功することを確実にすることが好ましい。この目的のために、把持作用を改良するために、ジョーが三次元構造体の両端と接触することを目的とする表面を有することを確実にすることを可能にし、その表面は粗く、すなわち、摩擦係数が高い。この目的のために、ジョーにパッドを備えることは可能であり、それらの表面は三次元構造体の両端に接触して、突起、隆線、溝、隆起などによって粗くされ、延伸方向に垂直とされることが好ましい。]
[0075] 本発明による方法および延伸装置の1つの特定の実施態様(本発明のいくつかの好ましい変形をまとめる)は、本明細書に添付する図面を参照して以下に説明する。これらの図は添付の図1および2によって構成されており、それらはこの装置の典型的な実施態様を概略的に表し、その装置は、本発明の他の主題を構成する空洞三次元構造体のための方法を実施するために、より詳細にはこの方法の工程(4)を実施するために使用される。] 図1
[0076] 図1は、適切な押出装置(図示せず)によってAで供給されるプラスチック系有孔三次元構造体(S)の二軸配向に好適な連続延伸ユニット1の全体の平面の概略図(正確な縮尺ではない)を表す。構造体(S)はクランプまたはジョー(6)によってユニット1の内部に引っ張られ、(3,4,5)として概略的に示された加熱素子を通ることによって、上に定義したように、温度(T1)または(T2)で熱調節される。構造体(S)は、次いで、二軸延伸セクションEに進み、ここで構造体(S)は、横方向の延伸(押出し方向に対して垂直な方向)および長手方向の延伸(押出し方向に平行な方向)を受け、構造体(S)が受ける横方向と長手方向の延伸比率は2.5/1である。二軸配向の良好な実施に必要な場合、4aとして概略的に示されたさらなる加熱素子が、構造体(S)の二軸配向のための温度領域を調節するように位置することができる。] 図1
[0077] 二軸配向された構造体(S)は、次いでセクションFに進み、ここで、構造体(S)は、必要ならさらなる長手方向の延伸および4bとして概略的に示された任意の加熱素子による寸法安定化を受けることができる。]
[0078] 構造体(S)は、次いでその余分の厚みを平らにする加熱ロール(図示せず)間を通り、引取り装置(これも図示しないが、その影響は矢印によって概略的に示している)に送られ、引取り装置を出たところで切断され、積層される。]
[0079] 連続延伸ユニット1を進む構造体(S)の側面の両端は、機械的ガイドによって調節されるスプリングを介して、エンドレス・チェーン7の周囲に位置し、示された延伸装置の特定の実施態様において可変離間が設けられたジョー6である把持手段によって押しつぶすことなく、圧力によって保持されている。]
[0080] 図2は、図1に概略的に表した把持手段の実際的な実施態様を詳細に表す(正確な縮尺ではない)。この図は、連続延伸ユニット1の二軸延伸セクションEで構造体(S)の側面の端の把持手段の正面図および断面図をそれぞれ含む。これらの把持手段は、図1に示したエンドレス・チェーン7にそれら自体が取り付けられた上側機械的ガイド8および下側機械的ガイド8'にそれぞれとりつけられた上側ジョー6および下側ジョー6'を意味する。これらのジョーは、幅が約25mmであり、構造体(S)の側面の両端に接触する表面積は、横延伸方向に垂直に隆線を付けられた粘着性パッドで被覆されている。隣接する2対のジョーは約10mm離れている。操作中に、上側機械的ガイド8は、目標値(上記参照)によって構造体(S)の側面の端の厚みを低減するように、スプリング9に対する圧力(矢印の方向に)によって上側ジョー6と下側ジョー6'の距離間隔を低減する。したがって、操作中に、ジョー(6、6')がガイドによって位置する場合、ジョー6はまた、構造体Sに接触する。] 図1 図2
[0081] S構造体
1 連続延伸ユニット
3,4,4a,4b,5加熱素子
6 上側ジョー
6' 下側ジョー
7エンドレス・チェーン
8 上側機械的ガイド
8' 下側機械的ガイド
9 スプリング]
权利要求:

請求項1
プラスチック系有孔三次元構造体を製造するための方法であって、非晶質および半晶質のポリマーから選択される少なくとも1種の熱可塑性ポリマー(P)をベースとする組成物の平板構造体を連続的に押出加工する工程(1)と;工程(1)によって生じる平板構造体を、前記有孔三次元構造体の形態で加工する工程(2)と;前記有孔三次元構造体を、前記構造体の側面の両端に適用される2対のジョーを含む把持手段を使用して前記構造体の両側面で把持する工程であって、各対は前記構造体に制御された圧縮比を適用するために互いから所定の距離でそのジョーを有する工程(3)と;押出し方向に対して垂直な方向に2対のジョーを互いに対して相対的に移動させることによって、および同一対のジョー間の距離を一定にしておくことによって、前記有孔三次元構造体を延伸させる工程(4)と、を含む方法。
請求項2
工程(2)を実施した後、および工程(4)を実施する前および/または間に、工程(2)で得られた前記有孔三次元構造体を、前記熱可塑性ポリマー(P)が非晶質である場合には、そのガラス転移温度をTgとしたときに、Tg≦T1≦Tg+40℃、好ましくは(Tg+10℃)≦T1≦(Tg+35℃)となるような温度(T1)とするか、または、前記熱可塑性ポリマー(P)が半晶質である場合には、その融点(ASTMD3417標準規格に従って測定したもの)をTmとしたときに、Tm≧T2≧Tm−50℃、好ましくはTm−10℃≧T2≧(Tm−40℃)となるような温度(T2)とする工程(3')を含む、請求項1に記載の方法。
請求項3
抵抗器を通ることによって加熱され、ファンなどの装置によって循環され、ノズルによって前記構造体に吹き付けられる空気の流れを直接適用することによって、炉内で前記有孔三次元構造体の加熱を実施することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
請求項4
延伸後の前記空洞構造体の最終的な有効幅のその最初の幅(延伸前)に対する比率が好ましくは少なくとも1.2/1、好ましくは少なくとも1.5/1、特に少なくとも2/1またはさらには少なくとも2.5/1であるように、工程(4)を実施することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
請求項5
前記構造体の側面の両端の厚みを延伸前のそれらの厚みの3分の1未満に低減するように、同一対のジョー間の距離を調節することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。
請求項6
延伸工程(4)後に、その上下壁が加熱された加熱ロールまたは動圧を使用して前記有孔三次元構造体の厚みをならすことを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
請求項7
請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法の工程(4)を実施するための延伸装置であって、複数対の上下側ジョーを含み、その相対距離は調節可能な機械的ガイドによって固定される、延伸装置。
請求項8
前記上側ジョーのみは移動可能であり、前記下側ジョーは固定されていることを特徴とする、請求項7に記載の延伸装置。
請求項9
前記ジョーは三次元構造体の両端と接触することを目的とした表面を有し、その表面は粗い、すなわち摩擦係数が高いことを特徴とする、請求項7または8に記載の延伸装置。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
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申请号 | 申请日 | 专利标题
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